日なたのアイスクリーム

オタク気質30代の散文裏ブログ。日常での気づきやオチのない日記、犬や猫のことなど。

手元に置いておきたい雑誌、GISELe(ジゼル)とあの頃寄り添ってくれた雑誌あれこれ

2019年3月号、約2年前のジゼルが好きすぎて手放せない。先日、紙は定期的に整理しなければ…と重い腰を上げて部屋に積み上がった雑誌をパラパラめくるも「いや、やっぱりこの号全体的に最高に好みなんだよな……」ワクワクして逆に部屋の目立つ位置に移動させた。

初めてジゼルを紙で購入した記念すべき号。原宿系からスタートしたファッションへの興味も年齢を重ねるごとに服装迷子というか雑誌迷子というか、なかなか今の自分にちょうどいい雰囲気の雑誌が分からなかった(これカジュアル系の大人あるあるだと勝手に思っている)頃に出会った。

まあ今も完全に定まったかは謎だけど、少なくともジゼルという好きな雑誌はできた。あとファッジやクルーエルのテイストも好きだが、この両誌の雰囲気があまりに似ている理由は色々あるらしいので語るのは別の機会に。

 

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ジゼルに一旦話を戻すと、この号、企画もスタイリングもモデルさん(特に表紙にもなっているアリスさんという方の存在感がすごい)もとにかく約2年前とは思えないほどの色褪せないセンス。

どのページもおしゃれで映画のワンシーンみたい。それでいて絶対に真似できないようなハードルの高いバランスではない。このカラーの組み合わせ好きだな、手持ちの洋服で合わせてみようかな、新しいアイテムを買うならこの色のスカートにしよう、などなどおしゃれ脳が活性化されるような。選択の幅が広がり楽しい。

ファッション情報(小物やコスメ含む)に特化したコンセプトというのも、心があちこちに飛ばず服の話に入り込める効果もあるのだろうか。

 

生まれて初めて各ページのクレジットの「styling」を頼りに担当スタイリストの方の情報を探しにいった。ジゼルのスタイリストさんはどう考えても敏腕でセンスが良い。

中でもどうやら私は石関靖子さんという方のスタイリングがとてもとても好きらしく、関連記事を見てもやっぱりどの組み合わせも好みで素敵だった。しかし彼女のインスタアカウントはあるにはあるが5年前の1投稿で止まっていた。な、なんと。これから日々の服決めの参考に覗こうと思っていたが少し難しそうか。

あと樋口かほりさん、岩田槙子さんのスタイリングも好きだと判明。大人っぽい品の良さとスパイスの足し具合というか、ハズし方。迷ったときの参考にしたい。

 

数少ない自分の長所に「自分に似合うものを見極める目、可愛いものを見つけて組み合わせる力」が少しあると思ってはいるが、あくまで自分のものさし。ないものを補いたいとき、アップデートさせたいときはプロの力を借りるのがいちばん良い。

いつだって好きなもの、ピンときた服を好き勝手着ていたいけれど、同時にただ好きなだけではなく今の自分に似合うものを見つけて身に纏っていたい。顔と服装にギャップがありすぎるのを避けたいとずっと思っているんだよ、これでも。

 

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石関靖子さんのスタイリング、ほんの一部。ああ可愛い。色使いが特に好み。赤が好きなのもあるけれど、この絶妙な映画感と日常感のバランス。

というかカメラマンの方も企画を考えた方もモデルさんもやっぱり全ての方のセンスが素晴らしい。

そして、どれだけデジタルデジタルになってもやっぱり紙の存在感はすごいな。うまく言えないけど、いい雑誌は紙で見るとより雰囲気が出るように思う。

 

最新号も安定して可愛かった。

本当は今回話した2019年3月号のリンクを貼りたかったけれど、はてなブログのシステムには出てこなかった。それ以外の月なら結構見つけられたのに。

 

せっかくなので他の2019年の号でレビューの文章が好きなものも貼っておく。

まず表紙が既にドラマチック。ジゼルのAmazonレビュー、この雑誌を知る前に読んだらサクラと誤解するかもしれない感動テンションの方も多いが読んだあとはそうなる気持ちも分かってしまうよ。

 

ちなみに読んできた雑誌で特に印象深いものを羅列するとこんな感じ。

ピチレモン / Lemon / PeeWee / Junie /  KERA / FRUiTS / CUTiE / Zipper / Vita / SEDA 

おそらく30代以下は初めて名前を聞く雑誌もあるはず。ピチレモン、Lemon(ピチレモンのお姉さん雑誌というのがあってな)はおしゃれに興味を持った入り口で、以降はいわゆる青文字系が多い。カジュアル、ガーリー、古着、原宿スナップ、読者モデル、まつげバサバサフチありカラコンパチパチズ、きっとそんなワードで色んなことを連想できるターゲットが心ときめかせ隅から隅まで読みたくなる情報が詰まっている雑誌を好んでいた。そして書きながら懐かしさと今現在ほぼその雑誌たちが存在していない事実に胸がキュッとなった。

カジュアル派が歳を重ねるごとに寄り添ってくれる雑誌が、正直あまりない気がするのも切なかった。というより創刊しても割と早く姿を消すものが多かったように思う。

もうだいぶ前、大人カジュアル!と謳い都内の駅の広告ジャックをした記憶のあるLipsという雑誌もかなり早く、思った以上に早く休刊し「大人カジュアルって難しいんだな、人口そんなにいないのかな」と寂しくなったことを覚えている。今から考えるとそれは大人カジュアルが云々ではなく雑誌自体にさまざまな事情があったのかもしれないが(PUFFYaikoCHARAの表紙が嬉しかったのを覚えている)。

 

そういうわけでカジュアル系の道標がなかなか定着してくれなかった中、程よいバランスとハズし方のセンスがずば抜けているのが今のところジゼルだと思っている。ジゼルは一筋の光。年代も流行りも問わず、おしゃれが好きな人の心をくすぐる何らかのポイントがどう考えてもある。独自の立ち位置で、どうかこれからも今のスタイルで続いてほしい。

 

そうそう、オリーブは世代が少し異なり通っていないが、もう少し早く生まれていたら絶対読んでいたし大好きだったと思う。小沢健二好きだし(オリーブ=小沢健二ではないはずだが、連想はする)。Peeweeも良い雑誌だったんだよなあ……Vitaも好きだったなあ。あとプチセブンやPSやminiもちょいちょい読んだな。今も健在なのはminiだけか。宝島社の雑誌は付録への熱量もすごいがCUTiE以外はほぼ健在のように見えるからすごいな。

 

雑誌はおしゃれ史やカルチャーだけではなく自分の歴史も紐解けるおもしろさがある。ファッション誌だけではなくグルメ系や美容系の雑誌も好き。いつかそのあたりの話も書こう。