日なたのアイスクリーム

オタク気質30代の散文裏ブログ。日常での気づきやオチのない日記、犬や猫のことなど。

昔よく見ていたブログが消滅していたとき

弟から「急にフジモンさんのことを思い出したけどブログが見つからない」とLINE。

もはや20年前ぐらいに昔、きょうだいしてハマっていたブログだった。

ブログというより当時は日記か。

ネットが世の中に浸透するに比例して更新頻度は落ちていたけれど、たまに存在を確認しては安心していた。

 

「BLUE 雑文 BLUEだよね」

好きすぎてタイトルもすぐに思い出したが、確かにブログは消えていた。

え……悲しい……

少し深掘りすると、どうやら2016、7年頃までは普通に存在していて(うん、その頃なら私もたまに確認していたはず)

2018年には「ブログがいつのまにか消えていた」と嘆いているユーザーの書き込み。mixiにコミュニティまである。

 

そうか、では私は3、4年も確認を怠ったのか。

自らの生活を思い出し、「確かにこの3、4年は新しい色々なことで精一杯だったな」と考えるも、そうか、彼のブログにもう会えないのか。

なんだかとても寂しい。

 

お世辞にも上品とは言えないネタが満載の、5ちゃんではなく2ちゃんに好まれそうな雰囲気の日記であったが

文章がとにかく面白く、たまに出てくるミッシェルガンエレファントや音楽の話題にセンスの良さを感じたり、当時色々と世間を騒がせ…る前の俳優の語録やTV出演レポやモンハンなど、奥行きのある当時のでかいPCを前に何度笑わせてもらったりネットや文章の勉強をさせてもらったか分からない。

学校を卒業すると就職に困ったりニートをしたりブラック企業にいたり日記でたまに包み隠さず近況を教えてくれていたけれど、もうないんだな。なんだかあの場所はずっとあるような気がしてしまっていたよ。

crick hereやmazi Singleがもう見られないなんて…。

 

当時は公に「私さーフジモンさんって人の日記よく読んでるんだよね!あのネタが秀逸でさ」とか明かす世間でも精神状態でもなかった。自分の世界で楽しんでいただけ。

これは彼のブログに限らずどんなサービスでも、見ていたことをリアルの知り合いに言ったことなんてない(リアル、という言い方が既に)。

残念ながらなんの記録にも残していない。

悔やまれるなあ。

 

 

いつか同志が「あれ?BLUE雑文BLUE、ないの?」と悲しくなったときにこのブログにたどり着いたら、そっと「同志よ」とコメントしてほしい。

Twitterでも同志がちらほらいた。ファンやっぱり多かったのだなと少し嬉しい。

 

その日記はエンピツという日記サービスで書かれていたが、エンピツは勝手に日記を消去されることはおそらくない。つまりフジモンさん自身か誰かが消した。

なぜなら私自身がエンピツユーザーで、2001年から存在するID(暗記している)で今も当時のポエムを確認できるからである……

なんなら実は今も数年に一度は更新しているので、20年続くポエムの歴史がそこにはある…

エンピツすごい。中高時代の日記はいたたまれず根こそぎ消去しているので、このエンピツに残っているポエムがwebに現存する最古の自分の言葉になるわけだ。

そう考えるといとおしさすら生まれる。

もうどれをとっても黒歴史なのだろうけど、ここまでの歴史、もうどれも消せない。

現在は有料ユーザーの会員のみ新規受付みたいだけど、どうかずっとこのサービスが存在してくれますように。IDを20年も残し続けてくれていてありがとう。

そしてBLUE雑文BLUEという楽しい日記を世に放ってくれて、ありがとう…

 

当時のネットは今より深く、だけどあやふやな世界だったかもしれない。

本名も顔もどこに住んでいるかも知らない。ページの情報がすべて。

話したければコメントか掲示板かメールか問い合わせフォームへ。そのどれも公開されていなければ読者として見ているだけ。ページをブックマークしてね。

ネットアイドルだったナコちゃんという女の子は顔出しでとても可愛くて文章も上手くて色々と騒がれたけれど(詳しくは検索、ただし耐性ない人はやめてね)その後目撃情報が出たり結局どちらが本当なのか分からない。

ネットの自分をゼロにしたかったということなのかもしれないし、元気で生きていてくれたらいいなと思う。

フジモンさんも、名前を変えてどこかのSNSに存在しているかもしれない。もしかしたらめちゃくちゃ華やかに先端を行くwebの何かを作っていて(ざっくりすぎる)、インタビューなんて受けているかもしれない。昔の日記が見つかると経歴的に困るので根こそぎ消したのかもしれない。

相変わらずのセンスで生きていると、生きてくれていると信じている。