日なたのアイスクリーム

オタク気質30代の散文裏ブログ。日常での気づきやオチのない日記、犬や猫のことなど。

猫の瞳と食欲(病院後)

昨日の夕方、子猫がにゃーんと高い声で鳴きながら病院から帰宅。術後だしなにも食べていないし、目がいつもより鋭い。やっぱり色々考えた話とはいえ、この瞬間は特にごめんねと思う。そしてここまでは先住猫の去年と同じ様子だ。

ただ違うのは、先住猫はむさぼるように、数時間の空白の空腹を埋めるべく食事を心待ちにした。出された食事は当然平らげ、特別なおやつもガツガツと食べた。それが今回の子猫は食事をとる気もなくなってしまったようで、フード入りのお皿を近づけても口すら開けようとしなかった。しゅんとしている。とは言え直後に特別なおやつだけはしっかり食べたので完全になにも食べていないわけではないが(すごいな、特別なおやつ)、おやつ以外の食事にはまったく手をつけない。胸が痛む。

おおきな三角の、猫の別室のようなもの(呼び方が分かるまでトーテムポールと呼んでいるが、絶対に違う)の一番下に隠れて出てこない。本猫の色がグレーなので影と同化して夜の闇のように見えなくなってしまう。こんなことはあまりなく、楽観的な性格だと思っていた妹分の猫、今日がきっと生きてきた中でかなり衝撃的な一日だった。人間に置き換えても、それはもちろんそうなのだ。

そのまま夜まで食事はとらず、ただしベッドでゴロゴロと言いながらは寝た。辛そうなほうのゴロゴロではなさそう。当日にふつうのゴロゴロが戻ってきたことに驚き安堵する。先住猫のゴロゴロが復活したのは翌日だった。鋭い目つきも、このまま戻らなかったらどうしようと思っていたが翌日にはいつもの瞳に戻っていた。子猫もそうだといいけれど。

そうだよな。わけもわからず病院に連れていかれて知らない人に麻酔と処置を施されて、なにも食べられず、信頼できたはずの飼い主はなかなか戻ってこない。もしかして最初からこれが目的だったのか、ぬくぬくさせて安心させておいて売り飛ばすのか(?)、またどこかに連れていかれるのか、などと誤解して人間不信になってしまう猫もいるかもしれない。野良猫時代にもし嫌な記憶があったならそれを思い出してしまう可能性もある。そして勝手ではあるが二度と懐いてくれないのではないかと人間も不安になる。

 

今朝の子猫。まだゆっくり探りながらの歩行ではあるが、昨日より調子が良さそうだ。朝はお肉を食べ、先ほどついにカリカリ(チョコクリスピーに似ている)も食べた。目尻もつり上がっていない。少なくとも飼い主を断固拒絶、この世界を断固拒絶という雰囲気ではない。よかった。

お願いした病院の先生はおそらくかなり良い腕の先生であり、先住猫のときも、もっと言うなら先住犬も同じ先生にお願いした(先住犬の際に感動したのでその病院以外は考えられなかった)。傷も小さく、少し経つと全然目立たなくなる。先住のふたりは傷がどこにあるのかもう分からない。

ちなみに先住猫の場合、翌日には元気に歩き回る体力も復活し、というか当日から動き回ろうとして慌てて止めたし、食欲もまったく落ちず、かなりの早い段階でいつもの通りになった。彼女は生の始まりがそもそも飢えにあふれていたから、病院よりなによりもしかしたら「食事がとれなかったこと」に怒った結果の鋭い瞳だったのかもと思うほど。そう、保護した日も病院の先生がびっくりするほどにものすごい勢いでフードにがっついていた。彼女は食べることがとても好き、というより、食べることが生きる上でとても重要であることを本能的に分かるしかなかった。

 

まあもちろん純粋に食べるのが好きな個性もあるだろうけど、というエピソードも少し書く。

昨夜、いつもと違っておとなしい子猫の元に向かった先住猫。遊び相手がいない。子猫がいる部屋の前から動かず、じっとドアの下の隙間の明かりを見ている。

「心配しているのだろう…優しいな…少し中に入れて、猫同士、目だけで会話させよう」

そうしてドアをそっと開け真っ先に目に入るは体を丸めてじっと回復を待つ子猫、ではなく、テーブルの上の、子猫が口をつけていないフード入りのお皿だった。

そうだった。

「にゃー!にゃああー!!」

フード入りのお皿の前へ瞬間移動しようとする先住猫、慌てて阻止する私、ここまでスローモーション。もしかしてあなたの目当ては最初からそのフードか?

「子猫を心配しているんじゃないんかい」

ずっこけそうになるも、さすがにそれだけじゃないよと心を読んだらしい先住猫、子猫が寝ているベッドをくんくんとして、でもそれ以上は近づかなかった。今日は遊ぶ日ではないと分かっている。子猫が帰ってきた直後は、じっと子猫を見たあと自分の鼻を子猫の鼻に近づけ、次に耳の近くをなめていた。なぜ耳だったのだろうと検索をかけたら知恵袋の回答が「不適切な内容が含まれている可能性があります」とフィルタリングされていた。ないよ。猫だよ。

 

で、いまの子猫。キャットタワーの丸い穴みたいな場所(呼び方が分かるまで温泉、子猫の湯と呼んでいるが絶対に違う)で光を浴びながらすやすやと寝ている。ますますいつも通りになってきた。よかった。

 

 

ところで、数人にしか知らせていないこのブログが1日で約200アクセスを突破したのがいよいよ分からない。まじで特に目的のない日記なのに大丈夫ですか。

顔も素性も知らない女の日記にどうたどり着いたのだろう。はてな経由なのかな?アクセス数を気にしない日記のつもりだが経由が気になりすぎてGoogleアナリティクスを設定する矛盾がさっそく生じた。ちなみに、はてなアクセス解析にはたまに自分がカウントされるバグがあるような気がして(軽く検証した)、私が190回ぐらい叩いたのかもしれないと記憶をたどり始めている。あながち冗談でもなく、推敲するときはたぶん人がびっくりするぐらいには文章を読み返しているので。それと自分のIPアドレスをフィルターで除外したのに除外されずカウントされてしまうのはGoogleアナリティクスのアップデートゆえですか(あとで調べる)。

ネットの海は広く、どこにも終わりなんてないような気がしてしまうね。